普通日記

働くトリネガ、絵描き修行中につき

中耳炎になる。鼓膜に穴があく。

季節の変わり目特有の寒暖差で、持病の鼻炎が悪化していた。飛行機に乗ったら耳が詰まった。水が耳に入って出てこない感じ。水中生活3日はガマンした。4日目でさすがに陸に上がりたくなった。鼻炎からくる中耳炎に違いない。抗生物質を処方されるはずだが、放射線治療中の自分が服用していいのか判断がつかない。オンコロジーセンターに確認したところ、外用薬はOKだが内服はNOとのこと。やっぱりか・・・。さて副鼻腔炎も中耳炎も外用薬なんてあったっけ?と不安になるが、とにかく耳の奥から深海のゴワゴワ音がするのはもう勘弁だ。もしかしたらネブライザーでしばらく通えと言われるかもと覚悟して、土日もやっている耳鼻科に行ってみる。滲出性中耳炎だそうで。これ、青っ鼻たらした子供がよくなっちゃうヤツ・・・。内服がダメならば、ということで、鼓膜に穴をあけて溜まった浸出液を吸い出され、5日目にして海中から脱出成功。鼓膜って穴あけても平気なのか(驚)台風直撃に続いて中耳炎。こんな小ネタいらないんだけど。

中耳炎にはなったが、他には特に問題なく元気である。上着なしで、歩くと少し汗ばむくらいの鹿児島の気候はとても過ごしやすい。

第2クール、まずは脇で1週間、胸で1週間の予定でピンポイント照射しましょう、と言われている。ピンポイントになると身体への影響も強く出ることがあるらしい。油断してはいけないのだが、抗がん剤の影響が薄れてきたこともあり、うっかりガシガシ歩いてしまう。動悸や息切れはまだ少しある。無理せずにホテルで休めばよいのだが、今回は安さで決めたのでショボい。あまり帰りたくない。フロントの人は親切で部屋は清潔だから文句は言えないのだが、前回滞在のホテルとは全然レベルが違うわけで・・・。

これを書いているのは月曜日。図書館も美術館も博物館も休みだ。行くところがなくて天文館のスタバに居座っている。仕事もせずに時間を持て余している。もし標準治療をそのまま続けていたら、今頃はどうしていただろう。TCの副作用でクタクタになりながら、そろそろ手術の予定が決まる時期だったかもしれない。

妹は最初から抗がん剤の治療には賛成できないと言っていたが、私は受け入れた。それが当然だから、という理由ではなく、少なくともネットや本で調べて納得できることがあったからだ。結果的には途中で逃げたのだけれど。この選択が正解なのかは分からない。後悔していない、とも言いきれない。再発や転移が出たら後悔するのかもしれない。これは抗がん剤と手術のフルコースをこなしていても同じなのだから、どっちが正解なのかは本当にわからない。

ただ、抗がん剤をやっていたら中耳炎どころの不調じゃ済んでいない。月曜の昼間っからスタバでソイラテなんか飲んでいない。オンコロジーセンターの治療を選択するとは、こういうことなのだ。治療費の中には、こういう時間も含まれている。