普通日記

働くトリネガ、絵描き修行中につき

台風上陸、オフ会に行く

数少ない地元の友人から「もう長袖じゃないと肌寒いよ」とメールが届く。だからどこの国の話だ?

9月3日、オフ会は台風直撃で暴風雨なんてもんじゃない。屋根の下にいても水しぶきが飛んでくる。四方八方からの雨粒攻撃。すごいぞ、すごいぞ、台風。びしょ濡れで大変な目にあっているのだが、なぜかテンション上がる。バカである。

8月末に締切ギリギリで参加表明したオフ会はドルフィンポートのオシャレなイタリアンレストランで。食事もたっぷり、トークもたっぷり。女子8人集まったらね、そりゃぶっちゃけトーク満載だよね。私はホテル泊なので、いろんな人のいろんな話を聞ける機会は本当に貴重なのだ。治療中の体調について、治療を終えてからのこと、金銭的な問題、家族や仕事のこと、再発や転移。体験者ならわかること、体験者でなければわからないこと。内容はハードだが、なぜか誰もが笑いながら話している。不幸すぎて笑うしかないよね、みたいな捨て身の笑いではない。話せる、聞ける、聞いてくれる、分かってくれる、という安心感なのだろうか。それだけじゃないな、単純に、たらふく食べて飲んで、笑ってしゃべって、この時間を存分に楽しんだ感じだ。充実した愉快な時間だった。

オフ会の翌日、診察の時に血液検査の結果を見せてもらう。白血球、増えてんじゃん。ほらねー、ほらねー、しゃべると元気になるって数値でも出てるわけだよ。

とはいえ、抗がん剤後の放射線治療中の身。万全ではない。微熱が出たり引っ込んだり、疲れたりだるかったりする日もある。しかし、同じような症状の人はまわりにもいて、それは「よくあること」なのだと今は知っている。慎重に自分の体調を観察することは大切だが、気にしなくていいことは気にしない。気にしなくていいと知ったことは大きい。私はここでもたくさんの人に助けてもらっている。ありがとう。

 

私は基本的に人見知りなのである。しかしオンコロジーセンターに行ったら、とりあえず「こんにちは」と言えば、ボンヤリしていてもいつの間にか輪に入れる。職場などにありがちな、女同士の後ろ向きで手をつなぐようなブラックな要素は感じられない。生きる事、いかに幸せに暮らしていくかを本気で考え、標準治療を蹴ってきた人たちが集まっているのだ。同類相哀れむのではなく、同志という感じかもしれない。

ウェルカムな空間がそこにある。

ネットだけでは得られないリアルかつ愉快な情報は本当に役に立つ。それ以上に自分を元気にする。

 

念のためだが、治療の選択をすすめているのではない。それは別の次元の話。