普通日記

働くトリネガ、絵描き修行中につき

老化現象はじまる

もしかしてホットフラッシュ?まさかのホットフラッシュ?やっぱりホットフラッシュ・・・。ネロと友達パトラッシュ。ルーベンスの絵を図書館で調べて、えー、こんなムチムチ?とショックを受けた記憶が。ネロ、まさかショックで? ごめんね、バカで。

どうやら更年期障害のスイッチが入った気配。齢46にして、ぼちぼち在庫も少なくなったであろう卵子が抗がん剤によって全滅したと思われる。もともと基礎代謝が悪い冷え性なので汗が出ない。それが最近、妙に顔に汗が噴き出るようになった。フーっと顔が熱くなりスーっと熱が引いていく。寄せては返す波のようなほてり。まさかこの食欲はホルモンバランスが崩れたからか?いかん、またしてもホルモンバランスによる肥満ステスル攻撃だったか。トリプルネガティブはホルモン治療ができない。なので更年期障害と同じような副作用は無縁だと思っていた。しかし本チャンが来たちゃったんだね。やはり抗がん剤が引き金か。こんなところに伏兵がー。FECばかやろー。

髪はしぶとく落ち武者状態であったが、7月25日の最後のFEC(赤い衰弱!)投与後には波平さんかオバQかという数えられる程の髪が残っているだけだった。9月のある日、顔を洗った時に懐かしくも切ない違和感を覚える。あごにひげが1本生えていた。この頃はポヨポヨと頼りなげなまつ毛がずいぶんな勢いで抜けていたので、まだ脱毛は続いていると思っていた。

先に説明をすると、抗がん剤による脱毛は全身のあらゆる体毛が抜ける。個人差はあるが、頭髪はもちろんのこと、まつげ、鼻毛、顔の産毛すら抜ける。

ひげ発見は事件だ。こいつがいるということは、別の場所にも息を吹き返したやつらが存在していてもおかしくはない。ホテルの姿見の前で捜索開始。頭をさわるとザラザラしていた。鼻の中にも充実した世界が。そして眉毛がボーボーになっていた。なぜ気づかなかったのだ。大慌てで天文館の100均に走って眉を整えるべくカミソリを買った。いくら鹿児島だからって西郷どんとお揃いにしておくわけにはいかない。

第1クールを終えて10月初旬。髪は海老蔵くらいになった。そして10月下旬には1センチ程にはなっている。残念なのは白髪が多いことだ。基本的に濃いぃ顔なので、坊主頭はイケてると思う。デミ・ムーア気取りでウィッグを早々に卒業したいのだが、染められるまではもう少し時間が必要かもしれない。

爪は抗がん剤4回分の白い筋が入り、表面がささくれて薄くなっている。ホホバオイルでマッサージをしているが、これからの乾燥の季節には割れて大変かもしれない。爪が弱くなっていると指先に力が入らないので想像以上に不便だ。蓋が開かな~い、あけてくださぁ~い、と可愛く言えるだろうか。がんばる。

治療が進むとともに湿疹まみれ。これはオンコロ友に聞いたところ、放射線治療は血行が悪くなるのでアレルギー体質の人は出やすくなるとのこと。広範囲なのでステロイドではなく乾燥肌用のメンソレータムかゆみ止めでしのいでいる。ふと注意書きを読めば、老人性乾皮症とある。老人性・・・。見なかったことにする。

ろくすっぽ化粧もせずに真夏の鹿児島をうろついていた夏。四十路のお肌に良いはずがない。顔だけエステに行こうかな。放射線バリバリ照射しているからデコルテなんかやったら骨折するかもな。やらないけどね。がん細胞がリンパに乗って飛んだらヤダ。

年を重ねるのは良いが老け込むのはいやだ。がんばる。

それよりも、この先も年を重ねられるようにがんばれよ、自分