ビジネスホテルで1ヵ月
治療期間中はUASオンコロジーセンターで提携の病院を紹介してもらえる。入院は保険が使える。自分が40歳になった記念に女性特約を追加していたので、個室の差額も支払える目途はあった。保険の見直しの際に高額先進医療特約もつけた。なのに「がん特約」は付けていない。使えねー。読み甘いー。昨今のがん治療は通院が基本。できれば通院特約も必要ですわよ、奥さんッッッ!
標準治療を離脱した私には関係ないけどねーーーー。
で、保険の恩恵に預かることなく、なぜホテル宿泊を選んだのかといえば、私の場合は治療が目的であると同時に、仕事や母親との関係や距離感など「優しいしがらみ」を物理的に断ち切って、今まで良くも悪くも積み上げてきたもの、溜め込んできたものを一旦リセットする必要があると思ったからだ。ひとりで過ごす時間=ホテルを選択することに迷いはなかった。抗がん剤1回目で4日間の入院をした。気持ちが病人になっていくと感じたことも影響している。この辺りの話はまた別の機会に。
まずはホテル生活の「良かったこと」
- 外出、食事、入浴の時間を制限されない。
- コインランドリー完備であれば必要最小限の衣類で十分。
- ゴミ処理、清掃、タオル類の交換など衛生的な問題はない。
- 騒音に悩まされることなく夜はしっかり眠れる。
- 冷房など空調設定が自分の体調に合わせられる。
- 眉毛、頭髪なんかなくても、ひとりだから平気だぜ。
- カードがなくてもテレビ見放題。(大河ドラマと心の恋人織田裕二ドラマは欠かせない!)
「イマイチなこと」
- 体調が悪くても一人で対処しなければならない不安。
- 生活のリズムが不規則になりがち。自己管理が必要。
- 情報交換の場が少ない。
- 引きこもる。
- 朝から1日の食事の心配ばっかり。
- 外食、買い食いなので食費がかかる。
- なんといっても宿泊代。私の場合は10万超えてますぜ、大金ですぜ。
朝食付きにしたら日々のリズムが作りやすい。なにしろ時間が決まっているのだから。食事に関しては1日1000円を目安として1週間で7000円を自分上限額と設定したのだが、序盤ですでに曖昧になった。暴飲暴食しなけりゃそんなに嵩まない。フレッセ城山ストアーの量り売りのお惣菜、山形屋やアミュ地下には500円以内のお弁当が豊富。300円握ってはなまるうどん、500円掴んで菓々子横丁ランチ。さつま揚げの単品買いで小腹を満たすなど、ひとりごはん節約術は工夫次第。これ、結構楽しい。その代り、みんなでランチな時はデザート追加もやぶさかではございませんわよ!
元々、ひとり行動にあまり抵抗がなく、ラーメン屋のカウンターも平気だ。どうでもいい事をダラダラ考えている時間も好きだ。一人でいる時間は好きだが、孤独が好きってわけじゃない。だからオンコロジーセンターでの雰囲気には助けられた。
もしも、入院するかホテルやウィークリーマンションなどを利用するかで迷ったら、副作用や病状、慣れない土地での生活環境の変化による体調不良がある、ということを考えておいたほうがいい。