おまかせコースは性に合わぬ
何を食べても泥の味。泥、食べたことはないけどな!
FEC、3回目にして正統派な副作用がやってきた。吐き気、倦怠感、関節のこわばり。
そして風邪のような症状がずっと続いたままだ。やはり体力が落ちているのだろう。
骨髄抑制とは厄介なものだ。
性分といえば性分なのだろうが、どうも私は「100%おまかせコース」が嫌だ。
場合によっては「全部まるごとおまかせ」もありなのだが、そこに至るには、
任せても良い、任せたい、という判断を自分でしているはずだ。
抗がん剤はどうだ。がん細胞を叩いてやるんだから他の細胞が少しっくらい犠牲に
なったって四の五の言わせねーぜ、という傲慢さだ。腹がたつ。
やる気バリバリのNK細胞まで攻撃しやがって、コノヤロー、である。
どこかで、自分の治癒力を信じたいと思っている。
抗がん剤の副作用を我慢することが、自分の為になっているのだろうか。
FEC、あと1回。次はタキサン系のTCが4回だ。
私がTCを何よりも恐れているのは、末梢神経障害の可能性だ。一時的なものであれば
FECの吐き気のように数日だけ耐えればいい。しかし、数年経っても症状が
治まらない場合もあるらしい。
TCで再発・転移のリスクを抑え、たぶん次に来るのは手術だろう。
リンパ節転移のある私は後遺症を覚悟しなくてはならない。
右側なのだ。利き手なのだ。不自由でいいわけがない。
字がヘタクソになるくらいは構わないが、絵が描けなくなるのは困る。
つまらないじゃないか、描きたいものが描けないなんて。
病巣は小さくなっている。しかし消えてはいない。主治医とは治療開始以来、
一度も会っていない。当然、数値としての効果はわからない。
これからの治療に対して、どんな効果が期待され、どんなリスクがあるのか、
まるで分からない。自分のことなのに。
これでいいはずがない。100%おまかせコースは性に合っていない。
今月、セカンドオピニオンを受けることにした。